ハリボテ探検隊

旅の途中

タピオカ探検隊!①茨谷園〜最終回〜

前回、
 
タピオカ店の店員さんとイイ感じになった長谷部は突如倒れてしまいました。一体、どうなるのでしょうか??
 
 
 
 
「ハッ!」
 
長谷部はつちうら横丁の階段の三段目にいて、左足を四段目にかけているところだった。階段を登っている途中なのだろう。
 
しかし、先ほどまで持っていたはずのタピオカはどこにもない。僕はポケットからスマホを取り出し、店員さんのLINEを探した。何度探しても、何度探しても、僕の友達に店員さんのラインは確認できなかった。そんなはずはない、確かにさっき、僕はハンチング帽を被った店員さんとたわいもない会話をして、僕は頬を赤らめた彼女とタピオカ巡りデートの約束をしたはずなのに!!
僕の手には、彼女の連絡先はおろか、タピオカもない。
 
今までのやりとり全て、僕の妄想だったのだ。
ミルクティーの入ったタピオカの中に、上からぼとぼとと氷を落としている時のような脱力感が僕を襲い、僕は膝から崩れ落ちた。
僕はもう、階段を登れない。
 

タピオカを飲めないのだろうか??

 

実は、タピオカを飲みに行った帰り道、6時半くらいだったと思う。自転車に乗っていた僕は、同じく自転車をこぎながらスマホをいじっている変なおじさんに話しかけられた。あごひげを生やしナスDみたいな容姿だった。

「あの~~道を教えてくれないかな。ここら辺は詳しい??」

突然のことだったが、なんとなく話しかけられそうな気はしていたので、驚きはしなかった。道を聞くのは、僕を襲うための口実かもしれないが、好奇心があった僕は、

「詳しくはないですけど。別にいいですよ。ちなみに、何でスマホで調べないんですか??」

と聞いてみた。

「ここWi-Fi通ってないから使えないのよ」

今どき、SIMカード差してない人なんかがいるんだなと思って、おじさんのスマホをよく見ると、多分iPhone5を使っている。だいぶ古いスマホを使っているこの人は、フリーターなのかと思った。

 

どこに行きたいのか聞くと、土浦二高の近くに行きたいとのことだった。もしかして、このおじさんは女子高校生が好きな変態で、今から襲いに行くかもしれないと考えた僕は、念のため

「何をしに行くんですか??」

と聞いた。すると、

「土浦ってネカフェがほとんどなくて、高校のところを右に曲がっていくとホテルがあるらしいんだよね。」

と答えた。一応のこともあるので、

「僕、今日は暇なので高校まで一緒に行きますよ」

と提案して、失礼ですが、というハリボテな前置きをして、仕事はなにをしているのか聞いた。

「普段は海外で旅してるね。一か月前くらいにインドから帰ってきた。」

僕は、人生で初めて旅人に会った興奮から、様々なことを聞いた。以下は、原文に近いまま書き連ねる。

「じゃあ、ブログとかやってるんですか?」

「いや、やってないよ」

 

「ちなみに、資金とかはどうしてるんですか??」

「お金には困ってないんだよ、たまに日本とか海外で働いたり、海外では買い付けしたりしてるから」

いや、何の買い付けだよ!!と口から出かかったものの、変な世界に足を踏み込みすぎるのは僕の寿命を削ることになりそうなので、何も言わないことにした。それにしても、彼は莫大な遺産でも相続したのだろうか。彼はいわゆる高等遊民に限りなく近いおじさんだ。

 

「いつこっちに来たんですか??」

「家は埼玉にあるんだけど、一週間前にこっちに来たんだよ。昨日はつくばに行って、筑波山を登ってきたのよ。それで、つくばのネカフェに泊まってきたんだけど、今日は土浦に来て湖を見てきた帰り。

 

「埼玉からじゃあ、だいぶかかったんじゃないですか??」

「いや、トロトロ来たから大したことはないよ」

「それがだいぶかかったって言ってるんですよ笑」

「そうかな~明日は雨らしいからね、明日くらいに帰ろうかと思う」

「そうですか、また良かったら来てくださいね」

 

その他、ビートルズなど色々な話をしていたら、何事もなく高校の近くについたので、それを知らせるとおじさん道を右に曲がっていった。

「ありがとうございます、じゃあ」

と彼が言ったので、あえてそっけなく

「じゃあ」

と返した。

彼が澄んだ寒空に吸い込まれて、その背中が見えなくなるまで僕は彼を、僕は帰路に自転車をこぎだした。月の光が少し明かるくなったように見えた。

おじさんと別れてから、おじさんを家にとめてあげればよかったじゃん!!もっと積もる話もできただろうに!!ということに気が付いて後悔した。

 

あれから何日間か、僕は土浦で変質者が出たというニュースがないかアンテナをたてていたが、特にないのでほっとしている。

 

 

 

ところで、煎茶ロイヤルミルクティーMサイズ、甘さ標準をいただきました。

 

煎茶ロイヤルミルクティーMサイズの写真はこれです↓

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程よい甘さで、煎茶のすっきりとした飲み心地がたまりません~~!!モチモチ系のタピオカで、歯ごたえも抜群!!

次は茨谷園さんの別の味も試してみたいと思います~~タピオカは美味しい!

 

みなさんも、ぜひぜひ茨谷園さんに行ってみてください!!茨谷園さんでは、色んな種類のタピオカをリーズナブルな価格で堪能できます!!

 

タピオカ探検隊!①茨谷園シリーズは、これにて閉幕!!

 

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。何とか、タピオカを飲むところまで書けて、僕は自室で一人、感涙にむせんでおります。

男一人タピオカはとてもみすぼらしい思いをしたので、今度からはタピオカは二人以上で行きたいと思います。こちらも後日談として記そうと思います。

 

それにしてもこのブログ、茨谷園さんに見られたら訴えられるんじゃないか…

 

やさしくしてね!